第1回「コレポン」ってなあに?

使われる場面によって異なりますが、今回はデータ分析で使われる「コレポン」について解説します。 「コレ ポン」は「コレスポンデンス」(Correspondence)を縮めて言った言葉で、対応、一致、調和などの意味があります・・・

使われる場面によって異なりますが、今回はデータ分析で使われる「コレポン」について解説します。

「コレ ポン」は「コレスポンデンス」(Correspondence)を縮めて言った言葉で、対応、一致、調和などの意味があります。このことから日本では対応 分析とか関連分析、双対尺度法等様々な訳語で呼ばれています。もともとはフランスの統計学者Benzecriが提唱したanalyse des correspondancesで、英語圏では一般的にCorrespondence Analysisと呼ばれています。数理的には林知己夫先生が開発した数量化理論第3類と同等であるとのことです。この分析は簡単に言うと「2元の分割表 の行と列との関連を見える形にするための方法」と言えます。「見える形」とは行と列で表される各項目の最良の同時付置を得ることです。言葉で書くとちっと も簡単にならないので、ひとつ例を挙げてみます。

右上の表は仕事に関する20の考え方に「そう思う」と答えた人の割合を性と年代別に見たものです。これを「コレポン」にかけると下図のようになり、横軸 の左から右に年令の若い層から60代までが並び、縦軸で男性と女性が分離されている様子が分かります。このことから横軸の左にある意見は若い人により支持 される意見、右側に行くほど中高年層に支持される意見、さらに図の上にあるものほど男性に、下にあるものは女性に支持される意見であるといえます。

これはホンの一例にすぎません。コレポンはデータの制約が非常に緩いのが特徴で、行列の形で表せるものはほとんど全てを分析の対象とすることできます。 (ただし、負の値を含む行列はこの限りではありません)マーケティングの業界ではブランドイメージマップを作るのに利用されることが多いようです。

ただし、大隅昇先生の次の指摘は戒めとして心に留めておくべきと思います。「データがあるから、そして統計ソフトウェアがあるから使ってみて何かが分か るという考え方は、データ解析の姿勢としてあまり望ましいとはいえない。統計ソフトウェアを“探索的”に利用するか、確証的”に用いるかという姿勢の違 いはあっても、“データ解析する”のであって“データ処理を行う”のではない、ということを心がけよう」「多変量解析の様々な手法を使うことは、あくまで 道具(包丁)であるから、調 理(解析)の対象としての素材(データ)の吟味には十分な配慮が必要ということである(もともとあやふやな情報からは、期待する結果は生まれない)」

コレスポンデンス分析についてより詳しく知りたい方には以下の本をお薦めします。

「記述的多変量解析法」大隅 昇 他 日科技連 (Amazonへ移動)

7,000円と高価な本ですが、コレスポンデンス分析をはじめとするフランス流のデータ解析に関する日本語で書かれた本としては多分唯一の研究書だと思います。

数式は見たくもないけど、コレスポンデンス分析について応用例などをもう少しだけ詳しく知りたい方には、日本マーケティング・リサーチ協会(JMRA)の機関誌「マーケティング・リサーチャー」NO.68のP48~をお読み下さい。

「仕事に関する考え方」に対する性・年代別の数表

「仕事に関する考え方」コレスポンデンス分析のマッピング図(横軸:年代、縦軸:性別)

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