第7回「コンジョイント分析」ってなあに?

リサーチテーマのひとつに「コンセプトテスト」があります。 新製品開発のためのリサーチの1段階です。 これは一言で言えば、「何らかの方法で出来上がった複数のコンセプト(商品概念)のどれが商品化する価値があるかを調べる」もの・・・

リサーチテーマのひとつに「コンセプトテスト」があります。
新製品開発のためのリサーチの1段階です。 これは一言で言えば、「何らかの方法で出来上がった複数のコンセプト(商品概念)のどれが商品化する価値があるかを調べる」ものです。 通常コンセプト全体の評価に続いてコンセプトの細部評価をしてもらい、これをコンセプトの数だけ繰り返し,最後に複数のコンセプトの比較評価をしてもらうという形を取ります。

この方法で、どのコンセプトのどの部分が高い評価を得たのかを知ることはできますが、その部分(たとえば色、形状など)が全体評価に与える影響の程度は分かりません。 また、コンセプトAとBの一部分を入れ替えた場合、評価がどう変わるかについても知ることができません。 もちろんそうしたコンセプトも提示して評価をしてもらえば知ることができますが、提示コンセプト数はどんどん増えていくことになり、実際的とはいえません。

こうした悩みを解決するのが「コンジョイント分析」です。 「分析」となっているので、「とにかくデータがあれば分析できる」と思われては困ります。 コンジョイント分析を意識しないで行われたコンセプトテストのデータを「コンジョイント分析にかける」ことはできません。 提示物の作成、データ収集の仕方が一定の手続きでなされる必要があるのです。 その手続きを順を追って解説します。

属性と水準の決定

コンジョイント分析では製品のスペックをあらわす変数を「属性」、その具体的な値を「水準」と呼びます。 「属性」と「水準」の組み合わせで表現された「属性プロフィール」が製品コンセプトということになります。

属性の数があまり多くなると、必要な提示物も多くなりますし、被験者にも負担を強いることになります。 5つが限度と思って間違いないようです。 水準数は3つ前後が適当で、属性によって2つのものや、4つのものがあってもかまいません。

コンセプトジェネレーション

各属性にひとつの水準をあてて提示物を作成する作業をコンセプトジェネレーションといいます。 すべての組み合わせを作ると、たとえば下の例のように3水準の属性が2つ、2水準が2つ、4水準が1つあった場合3×3×2×2×4=144とおりできることになります。 これらをすべて提示して順位をつけてもらうことは常識的に不可能です。 そこで「直交配列」のお世話になります。 これは「実験計画法」の1手法で、「無駄な実験をせず、最も効率よくすべての条件の効果を求める」ことを目指すものです。
これを用いることで属性間の相関がゼロになり、望ましい状態で効用関数の推定が行えることになります。 「直交配列表」を見ながら手作業で組み合わせを作ることもできますが、汎用ソフトの「SPSS」を用いればプルダウンメニューの「データ」→「直交計画」→「生成」に属性、水準を入力すれば簡単に作成することができます。
下の例の場合16とおりが生成されました。 B5サイズで14インチというのはありえないので、本来はディスプレイサイズと外形サイズを組み合わせてひとつの属性(超属性と呼ぶそうです)にしたほうがよいようですが、例ですのでお赦しぐださい。

データの収集

できあがった16のコンセプトを記入した16枚のカードを対象者にわたして、好ましい(買いたい)順番に並べてもらうのが一般的ですが、データの入力時にはコンセプト1の順位で入力するのか、1番目に選ばれたのが何番のコンセプトなのかで解析時のオプションの選び方が違いますので注意が必要です。

解析結果

下に結果を載せましたが、そのせいで紙面が尽きてきました。 寄与率がその属性の重要度、効用値はその水準の選好度を表しています。 効用値は対象者個人ごとに算出されるので、その値を用いてシミュレーションをすることができます。 詳しくは下記文献を参照ください。

【参考文献】
『入門多変量解析の実際』(朝野 熙彦・講談社サイエンティフィク 1996)

コンジョイント分析をおこなう際に必要なコンセプトの要素(属性・水準)
コンジョイント分析に必要なコンセプトジェネレーション例 コンジョイント分析解析結果

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