#25 セールスプロモーションとキャンペーンの重要性

セールスプロモーションとキャンペーンの重要性

販売を促進するための活動

お客様は、さまざまな広告を見て、数多くの商品・サービスを購入しています。その中には満足した商品も、不満を感じた商品もあることでしょう。商品に対する「目」はおのずから厳しくなり、商品選択も慎重になります。
広告・宣伝活動が、マーケティング戦略上、重要なのはもちろんですが、「お客様を買う気にさせる」「販売店を売る気にさせる」ために特化した具体的な施策であるセールスプロモーション(SP)の果たす役割はますます大きくなっています。セールスプロモーションは、販促(販売促進)活動とも呼ばれ、文字通り、「販売を促進するための活動」のことです。広告・宣伝が、お客様に商品情報を植え付けるのに対して、セールスプロモーションは、直接的に販売窓口・売り場に呼び込む戦略と位置付けられています。

さまざまな手法

セールスプロモーションには、展示会やコンテスト、見本市やクーポンなどさまざまな手法がありますが、近年は商品の売上データの分析、ECサイト対策、SNSによる情報発信など、ITの関わりが強くなっています。こうした傾向の背景には、景品や特典を用いた従来の懸賞企画などの効果が、一時的な売上アップにしかつながらないのではないかと疑問視されているからです。クーポンなどを用いてオンラインからオフラインへとお客様を誘導する「OtoO施策」や、複数のチャネルで情報共有化を図りお客様が求める情報や商品を提供し購入を促す「オムニチャネル施策」などが最新のセールスプロモーションのトピックとして、しばしば取り上げられています。

3つのシーンで手法が変わる

セールスプロモーションを考えるにあたり重要なのは、お客様の動向によって3つのシーンがあり、それぞれで異なる手法が用いられるという点です。

シーン①「販売窓口・売り場まで誘導」
お客様に、商品・サービスを販売している窓口や店頭に来てもらうための手法です。「チラシ」を配布したり、「のぼり」を立てたり、「イベント」を開催することはもちろん、デジタル時代の今日では、ネットで告知をし、ノベルティを店頭で配るといった進化を遂げています。ネット通販と比較するとリアル店舗は「商品に触れられる」場であるという点で再認識されているため、八百屋さんや魚屋さんが「いらっしゃい!いらっしゃい!」と、お客さんを呼び込んでいるのも有効なセールスプロモーションであると言えるかもしれません。

シーン②「購入してもらう」
来てくれたお客様に買ってもらうための手法です。商品棚に多くの他社商品が並んでいるとき、自社の商品を手に取ってもらわなければ購入に結びつきません。そのため、売り場でのアピールが非常に重要です。「店頭POP」や「ポスター」「パネル」「パンフレット」などのツールは、QRコードを付けて、スマホのアプリと連動しているものもよく見かけます。リアル店舗はお客様にとって「商品を試すことができる」場なので、商品の「デモンストレーション」や「試食・試飲」など、人員を介した働きかけも有効です。

シーン③「リピーターになってもらう」
購入した商品そのものの満足度が高い場合には、お客様に再度購入してもらえる可能性は高まりますが、さらにプッシュするための手法も考えなければなりません。「ポイントカード」の発行や、「ダイレクトメール」やパソコンやケータイの「メール」などの手法があります。

キャンペーンの有効性

「ボーナスキャンペーン」「ポイント還元セール」など、多くの企業、店舗が売上アップのために一定期間に組織的、計画的に商品をアピールする手法を取り入れていますが、このとき、広告、SPをうまく連動させることがキャンペーン成功への鍵となります。たとえば「スポーツ飲料」の効果的なキャンペーンを想定すると以下のようになります。

①テレビ・新聞・雑誌・交通広告で「スポーツの前後に体に効く」ことをアピールし「キャンペーンの具体的内容」を告知し、併せて「スポーツ番組や大会への協賛」をおこなう。
②「体力診断イベント」「スポーツグッズプレゼント」「観戦ツアー招待」「おまけ」などのセールスプロモーションを展開する。
③インターネットに「キャンペーン概要」をアップし、「イベント告知・応募受付」などを実施する。

ディーラー・プロモ―ションとコンシューマー・プロモーション

セールスプロモーションには、流通業者に対するものと、お客様に対するものがあります。

①ディーラー・プロモーション
商品・サービスを取り扱う流通業者に対して、販売効率を上げるためにおこなう、メーカーの販売促進活動です。流通業者に対して、自社製品を優先的に取り扱うように、販売意欲を刺激し、市場地位支援をおこない、共存共栄を図ります。インセンティブ、販売店向けセミナーなどのノウハウ共有、販売コンテスト、陳列コンテスト、接客技術コンテスト、経営診断、デモンストレーター派遣、リベート、無料商品提供などが考えられます。

②コンシューマー・プロモーション
こちらの方が一般的で、単に「プロモーション」と呼ばれます。お客様に向けて、商品やサービスへの認知度や好感を高めるためにおこなう活動です。サンプリング、実演販売、クーポン、景品ノベルティ、懸賞、スタンプなどが考えられます。

効果測定

セールスプロモーションが適正に実施されているかどうか、狙ったターゲットへきちんとメッセージが届いているかどうか、といった点を市場調査で常に確認し、改善点を見つけることで、今後のセールスプロモーション戦略の精度がより高まります。「広告効果測定調査」や「キャンペーン効果測定」などを実施すれば、広告の認知度や評価、広告による浸透度・イメージ変化、購入意欲の喚起度などが明らかになります。広告・セールスプロモーション活動の結果、お客様の意識や行動が、どう変化したかを知るためには、広告展開の開始以前の状態を測る「事前調査」と、終了直後の状態を測る「事後調査」を必ず併せて実施する必要があります。
セールスプロモーションおよびキャンペーンについて正しい知識とその方法を身につけ、的確な分析を行えば、チャンスはきっとつかめるでしょう。