#28 商品&サービスはお客様と作る

商品&サービスはお客様と作る

お客様の立場で考える

あらゆるマーケティング戦略の核となる「顧客満足度」を高めるためには、お客様の立場で考えることが重要です。旧来のマーケティング手法では、テレビ・ラジオ・新聞・雑誌などのメディアを用いて、画一化した情報を不特定多数のお客様に一方的に発信するのが主流でした。しかし時代は移り変わり、市場が変化を遂げました。お客様のニーズも多様化して、購買行動が複雑になっています。モノや情報があふれ、お客様はインターネットで自分から情報を求め、広告に気をとられる時間も少なくなりました。お客様の立場になって考えるためには、インターネットで、お客様との強いつながりを作り、良好な関係を継続していくことが求められています。SNSなどを通じて、お客様と日常的にコミュニケーションを取ったり、お客様のニーズに合った情報をリアルタイムで提供したり、お客様同士が情報を共有できる環境を整えるためにはどのような手法が有効なのでしょうか?

パーミッション・マーケティング

企業側が一方的にコントロールしようとするのではなく、お客様自らが企業の活動に積極的に参加してくれるような環境を整えるのに効果的な役割を果たすのが「双方向マーケティング」です。Eメールがマーケティングツールとして使われ始めた頃に広まり、さまざまな「双方向マーケティング」のベースになっているのが「パーミッション・マーケティング」だといわれています。パーミッション・マーケティングとは、お客様の許可を得ておこなうマーケティング活動です。 事前に企業に対して承認(パーミッション)を与えたお客様だけが対象になるので、押し付けがましさや強引さが少なく、企業とお客様の間に長期的な信頼関係が生まれます。

バズ・マーケティング

商品・サービスの情報が、お客様とお客様の間で相互に直接、伝達されるのが「口コミマーケティング」です。インターネットの普及に伴い、口コミマーケティングの代表格となったのが、口コミを人為的に発生させ周りに広めていく「バズ・マーケティング」です。バズ(buzz)という言葉は、蜂などの羽音のことで、多くの人々があちこちで噂話をしているようすをあらわしています。商品・サービスを利用したお客様が、特徴や感想などを自発的に周りの人たちに紹介するよう仕向けます。同じような意味合いで使われているのが「バイラル・マーケティング」ですが、厳密な意味で両者の違いはほとんどないといわれています。英語のバイラル(Viral)は、ウイルス性という意味で、短時間で爆発的に感染が広まるようすをあらわしています。

インフルエンサー・マーケティング

インフルエンサー・マーケティングとは、「インスタグラム」や「YouTube」などのコミュニティにおいて、大きな影響力を持つ「インフルエンサー」と呼ばれる人たちに、商品・サービスを実際に使用してもらい、そのプロセスを投稿してもらって、お客様の購買意欲を喚起する、という新たなマーケティング手法です。インフルエンサーの「フォロワー」から情報を知り、さらに「口コミ」を使って他のお客様に拡散します。とりわけ20代から30代の女性に対して効果が大きいといわれています。インフルエンサーを新たな「チャネル」と考えて、企業側が投稿内容をコントロールしたりするようになると、インフルエンサーとの良い関係が崩れて、思うような成果は得られません。インフルエンサーが興味を持てる商品を、自発的に紹介できる状況を作り上げることが大切です。

アンバサダー・マーケティング

商品・サービスに対して強い興味や関心を持ち、口コミなどの情報発信を自発的におこなってくれるリピーターやファンを「アンバサダー」と呼びます。アンバサダーによって認知拡大やファン獲得を目指すのが「アンバサダー・マーケティング」です。まず、SNSや自社サイトを活用してアンバサダーを募集します。選出したアンバサダーに商品やサンプルを提供し、使用してもらった上で、SNSやブログに感想や意見を投稿してもらいます。必ずしも肯定的な感想や意見である必要はありません。率直な感想や意見から商品の改善点を見つける機会も得られます。アンバサダーはお客様目線でPRをしてくれるので、インフルエンサー・マーケティングより客観性が強く、広告っぽさが薄まります。

エンゲージメント

お客様を単に商品・サービスを消費する存在としてではなく、価値を生むパートナーとして、商品開発や新しいアイデアの創出などに共に取り組む「共創」あるいは「コ・クリエーション」に注目が集まっています。長期的なプランを持って、お客様と積極的に交流を図り「エンゲージメント」を高めることができれば、チャンスは自ずと巡ってくるでしょう。