#1 市場調査における「市場」の決定に欠かせない重要な3要素とは?

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市場とひとくちに言っても

売り上げを伸ばすためには、「マーケティング」の重要性を再認識するべきです。そして、効果的なマーケティング戦略を推し進めるようとするなら「市場調査(リサーチ)」による舵取りを欠くことはできません。では市場調査における「市場」とはいったいどういうものなのでしょう?

マーケティング戦略の立案においてはまず「どんな価値を」「誰に」「どのようにして」供給するのか、つまり「市場」を決定しなければ何も始まりません。

市場はとても大きい

消費者の価値観が多様化している今日、万人受けする商品・サービスを作って大々的に売り出す、ということはたいへん難しくなってきています。消費者は「もっと自分の好みに合ったものが欲しい」とか「他人とは違ったものを持ちたい」と感じています。「できるだけ大きな市場を相手にしたい」というのは、企業の立場からの考え方です。消費者が買いたいと思える商品・サービスを作るためには、企業は消費者の立場に立って、消費者を理解し、消費者が価値を認めるような商品・サービスを供給しなければなりません。万人受けばかりを狙っていると、結局誰にも受け入れられないのです。

「市場」の決定に欠かせない3つの要素

  1. セグメントをはっきりさせる

    消費者の立場になってすべての商品・サービスを一人ひとりの消費者の好みにあわせてカスタマイズしていたら、コストがかかりすぎてビジネスとして成り立ちません。「大きな市場を相手にしたい」と「消費者の好みを絞り込んで、商品・サービスを提供したい」いう2つの欲求のバランスをとることが必要になってきます。

    そこで役に立つのが市場細分化(セグメンテーション)という考え方です。セグメンテーション戦略では、まず市場を地域や性別、所得、年齢などの「軸」で細分化し、その細分化した市場(セグメント)のニーズに商品・サービスを適合させます。この軸は、わかりやすいものであればあるほど効果が測定しやすいので、具体的に特定しやすいものを選びましょう。

  2. ターゲットをはっきりさせる

    続いて、細分化された市場のどこに焦点を絞り込むかを決めます。これを「ターゲティング」といいます。ターゲティングの際には、市場の成長性や規模、競合他社の状況、販路の確保などを十分に考慮しなければなりません。ターゲットの規模が大きいと魅力的に見えますが、競合他社がすでに参入している可能性も大きくなります。また、ターゲットをひとつではなく複数に定めるやりかたもありますが、複数のターゲットに対してそれぞれのマーケティング・ミックスと商品・サービスを準備しなければならないためコストが高くなるのが難点です。

  3. ポジションをはっきりさせる

    次に、自社の商品・サービスが競合他社より魅力的であると消費者に認知してもらうため、市場における位置づけの説明が必要になります。これを「ポジショニング」といいます。自社の商品・サービスが誰のためにあって、どこがよくて、そしてわかりやすいメッセージがあるか、を明確にすることが求められます。

STPで市場が決まる

セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの3つの一連の作業(STP)は、最適な組み合わせになるまで、適切なリサーチを実施しながら試行錯誤を繰り返さなければなりません。STPよって正しく設定された市場こそが、マーケティング戦略における「市場」なのです。

「市場」の定義を再認識して、チャンスをしっかりものにしましょう。